茨城県の竜巻災害
2012年5月6日午後1時ごろ、茨城県つくば市や栃木県真岡市で竜巻災害が発生。死者1名、40人ほどが怪我をし、つくば市で200棟あまりが、栃木県では300棟あまりが竜巻により破壊された。
米国などではときおき大きなトルネード(竜巻)が発生し甚大な被害を出しているニュースを耳にすることはあったが、まさか日本でこれほどの被害を出す竜巻災害が起きるとは、想定外の出来事。しかも多くの災害がそうであるように、この竜巻災害も[竜巻の通り道になったところだけが大きな被害を受ける]ということ。すぐそばでありながらまったくの被害を受けない家屋もあり、被害に遭われた方々が「どうして家がこんな目に遭わなくちゃならないのか」という理不尽さも感じているかもしれない。
竜巻とつむじ風との違い
よく「竜巻」と「つむじ風」がニュースでは区別されるが、実際何がどう違うのかを調べてみた。
【竜巻】積乱雲の下に発生する大きな風の渦巻き。
【つむじ風】雲を伴わず、太陽などの熱で暖められた空気によって発生する竜巻よりも小さな風の渦巻き。
ということで、「積乱雲」があるかないかで、竜巻とつむじ風が言い分けられている。しかも竜巻の発生には前もって積乱雲が発生することが条件となるため、比較的発生が予想しやすい。気象庁などによる[竜巻注意報]が発令されるのも、そうした一定の気象条件によって、竜巻が発生しやすい条件が揃うからだ。一方つむじ風はまったく予測ができない。ときどき運動会の会場で発生したつむじ風がテントを吹き飛ばすような動画を見ることがあるが、あのように、太陽などによって暖められた空気によって突然発生する。しかしながらつむじ風は比較的規模も小さく、家屋に甚大な被害を及ぼすことは、まず無いといっていい。
もうひとつ、つむじ風に良く似ているがとても恐ろしい風の渦巻き現象もある。それが「火災旋風」と呼ばれるものだ。山火事や大規模な火災によって地上が熱せられて発生するつむじ風なのだが、それは火を巻き上げる風の渦。日本においては、大正12年の関東大震災による火災で、この「火災旋風」が発生し、東京都墨田区本所にあった被服廠の敷地で火災旋風が発生。その避難場所だけで4万人の犠牲者を出したという。
竜巻から身を守るための映画3選
『ツイスター』(1996年)米国ワーナー・ブラザース
『デイ・アフター・トゥモロー』(2004年)米国20世紀フォックス
『イントゥ・ザ・ストーム』(2014年)米国ワーナー・ブラザース
『ジオストーム』(2017年)米国ワーナー・ブラザース
こうした災害映画をあらかじめみておくことで、いざという時の避難方法などをイメージできるようになる。
竜巻とつむじ風から身を守る防災グッズ
正直なところ、竜巻とつむじ風から身を守るグッズは…なかなか存在しない。むしろ「見えたら逃げる」が一番だろう。それでも、竜巻やつむじ風の進行方向が読みきれないとき、自分が逃げたはずの方に迫ってきた時にはどうしたらいいか。
- ガラスの破片に気をつけること
- 自宅にいたら「浴槽」などに身を潜めること。
たとえ建物がすべて破壊されたとしても浴槽の中で、できれば蓋をした状態で身をかがめていることで助かる確率はとても高くなる。 - 気象庁のウェブサイトに、竜巻から身を守るための情報が多く掲載されているので、それを参考にしてもいい。
なによりもまず、情報によって竜巻は事前に知ることができる可能性が高い。スマホやラジオ等による情報の収集は必要不可欠だとおもうな。
かつては「ノストラダムスの大予言」で来たるべき日の目撃者となる予定だったが幸いにも恐怖の大王はこなかった。しかし平成に入って阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ数多くの自然災害がこの国を襲い、世界各所においても巨大災害が発生している。また毎年のようにゲリラ豪雨や大型台風による風水害、熱中症による死に至る体調不良が頻発し続ける令和の時代において、自然災害にいかに備えるか。ソフトウェア防災から個人装備品など、自然災害に対して自分でできることは何かを考えながら書き綴ります。
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