こんにちは、RESCUE4thです。
ツィッターのタイムラインに流れてきた投稿をみて、日本のこの猛暑・酷暑に対して国や自治体/行政ができることが、まだまだあるじゃないか!って思えてきました。
まずは、ツィートにある動画の再生ボタンをクリックしてみてください。
大型アンブレラ 聖モスク-メディア(メディナ)/サウジアラビア
巡礼者を日差しから守るため2012年に特大の傘が設置されたメディナの聖モスク。
日本でも主要駅付近に設置して、熱中症対策や真夏の商店街に人増やすのにやってみてほしい。東京オリンピックでこれやるべき。pic.twitter.com/X0pWFOn6Y6
— ロアネア@最多情報源バズニュース (@roaneatan) August 17, 2019
これは、サウジアラビアのメディア(メディナ)にある[預言者のモスク]の広場に設置された、いわゆる日傘。ひとつひとつが大きな日傘であり、それを広場に多数配置することで、広場全体を日陰にすることができます。実際の開閉の基準は不明ですが、日差しが弱いときは畳んでおけばいいし、日差しが強いときだけ開いておけばいい
GoogleMapをクリックして、ストリートビューでみると、Google社のストリートビューは無いようだけど、多くの巡礼者さんが、360度写真をアップしています。いろいろなアングルで見回すことができます。
【聖地メディナのアンブレラ概要】
- 設計:エスエルラッシュ社リープヘル社(アンブレラ製作施工)
太陽工業(アンブレラ膜製作) - 施工:サウジ・ビンラディン・グループ所在地 サウジアラビア王国メディナ
(『新建築』2012年12月号より)
太陽工業株式会社
しかもこれが、日本の企業によるものだというのが、ひとつの驚きでです。それも2012年の話。
猛暑・酷暑に対して、国や地方自治体(都道府県や市町村)にできることは、せいぜい注意喚起をして自己責任にすることくらいしかない…と、なかば諦めていたところもあるけれど、実際にこうした設備/装置をみてしまうと、いやいやまだまだ国や地方自治体にも、猛暑・酷暑から国民を守ることができるのではないだろうか。って、思えてしまう。
もう7年前にYouTubeにアップされていた。
正式名称 | 聖地メディナの広場の日除けプロジェクト(英文名:Madinah Haram Piazza Shading Project) |
建設地 | サウジアラビア王国メディナ内 |
施主 | 財務省(サウジアラビア王国政府) |
元請け | サウジ・ビンラディン・グループ(社長:Eng. Bakr Binladen プロジェクト総責任者:Eng. Talaat Mously ) |
コンセプトと建築設計 | エスエルラッシュ社(ドイツ) |
大型アンブレラシステムの製造、現場取り付け | リープヘル社(ドイツ) |
大型アンブレラのテント製造 | 太陽工業株式会社 (東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、会長兼社長:能村光太郎) |
寸法 | 一辺約25.5m各の正方形タイプ |
基数 | 250基 |
総面積 | 16万2千m² |
テント構造型式 | 可動式サスペンション膜構造 |
テント部分製造期間 | 2008年4月から2010年5月まで |
竣工 | 2011年8月 |
総事業費もしくは太陽工業受注金額 | 特殊な宗教施設であるという理由から、施主側の要請により未公表。 |
膜素材の特徴 | 膜の素材はPTFE(四フッ化エチレン樹脂)100%の織物(重さ:900g/m²、厚み:0.6mm程度)を本プロジェクト用に開発されたものである。 PTFE(四フッ化エチレン樹脂)はフライパンなどにも使用されている素材で不燃性を有する。 化学的に不活性で高い耐久性を保持、これにより、中東の厳しい気象条件下でも長期に亘る耐久性を確保している。 コーティング材がなく、優れた柔軟性を確保、毎日の開閉も可能である。 |
出典: https://www2.taiyokogyo.co.jp/news/2012/nw0131.html
頭にかぶる傘…という日本の発想?
はっきりいって、こんなのを発表して喜んでいるような日本が……ちょっとはずかしいと思いませんか?
これ以外にもこんな対策(?)が言われているそうですが…
- 打ち水をする
- 首に濡れたタオルを巻く
- 浴衣を着る
- 葦簀を活用する
- お店やビルの1階を解放する
- いわゆる『クールシェア』に取り組む自治体
個人でできることはもちろん大切ですが、個人のレベルではなく国や自治体(都道府県や市町村)だからこそ取り組めることが、まだまだあるはずです。猛暑・酷暑に対しても、台風や温暖化型豪雨による洪水や風水害に対しても、そして地震や噴火などに対しても。自然災害から国民を守ることを、この国も行政ももっと考えて欲しいと思っています。
例えば、公共施設の屋外駐車場には日よけ/サンシェードを設置するとか、大型商業施設(なんとかモールとかパチンコ店とか)の屋外駐車場には日よけ/サンシェードの設置を義務付けるとか。自動開閉式なら日差しの強く無い日や台風のときなら閉じておけばいいし。
国や地方自治体がほんきで猛暑・酷暑対策に取り組むのであれば……いや、国連の持続可能な開発目標 SDGsにも「目標 13 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る」が取り上げられているのですから。
では、また。
【リンク)
かつては「ノストラダムスの大予言」で来たるべき日の目撃者となる予定だったが幸いにも恐怖の大王はこなかった。しかし平成に入って阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ数多くの自然災害がこの国を襲い、世界各所においても巨大災害が発生している。また毎年のようにゲリラ豪雨や大型台風による風水害、熱中症による死に至る体調不良が頻発し続ける令和の時代において、自然災害にいかに備えるか。ソフトウェア防災から個人装備品など、自然災害に対して自分でできることは何かを考えながら書き綴ります。
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