スポンサーリンク

映画「君の名は。」と「天気の子」に見る自然災害に対するファンタジー的防災。

スポンサーリンク

映画「君の名は。」は自然災害映画であり防災映画である。

https://twitter.com/post_tvasahi/status/1142960578907869184

令和元年6月30日(日)夜9時からテレビ朝日系で放送される 映画「君の名は。」をご覧になった方も多いと思う。ファンタジーなSF作品と感じることもできるが、彗星が分裂し一部が日本に落下、ひとつの街が消失し多くの犠牲者が出てしまうという自然災害映画でもあったりする。彗星や隕石が落下して地球に危機が起きるという映画としては、「アルマゲドン()や、「ディープインパクト」()などもある。「アルマゲドン」においては、地球から彗星に掘削の専門家たちを送り込み彗星を爆破するという物語であったが、「ディープインパクト」においてはそのまま隕石落下を受け入れる災害映画であった。

日本においては映画「妖星ゴラス」という映画の中では、人類の英知と技術によって衝突を回避するという壮大な防災映画が作成されたことがあったが、この「君の名は。」では、隕石の落下そのものは不可避のこととして受け入れつつも、どのようにすれば多くの人命を救うことができるとかを考えに考え尽くして、男女の入れ替わりに時間差を加えるというアイデアを思いついたのだと思う。

新海誠監督的、災害から命を守る解決方法。

男女の入れ替わりとか、時間差によるタイムトラベルとか荒唐無稽なファンタジーだけど、新海誠監督的な自然災害から人の命を救う方法を、アニメーションという作品として表現したのではないかと感じている。

実際に、ハフィントンポスト(HUFFPOST)のインタビュー記事(2017年1月1日公開、2017年3月11日更新)によると、

すでに周期性の災害をもたらすものとして彗星を出しています。そして、地震も周期性の強い現象です。2011年以降、日本人の多くは「僕らは周期的に揺れる地面の上に住んでいる」ということを思い出したはずです。本作は「震災をモチーフにした映画を作ろう」という考えではありませんでしたが、2011年以降に発想した物語として、人が住んでいる場所に周期的に何かをもたらしてしまうものを物語に入れ込もうというのは、自然な成り行きだったのだと思います。

という思いによる作品であり

決して諦めずに走っていき、最後に生を獲得する物語にしなければいけない気がしたんです。やっぱり2011年以前とは、みんなが求めるものが変わってきたような気がします。

とある。自然災害は避けられない。その中でいかに人の命を守ることができるか。作品の中では、一度は糸森の住民が死亡する世界がある一方で、なんとかしてそれを回避しようという世界を作り出してしまうというファンタジーではあるが、東日本大震災に対してももし同様のファンタジーが起きていて、どこか別の世界では地震が起きて津波は起きたとしても多くの人たちの命が救われた世界があるんじゃないかな…って思わせてはくれないだろうか。

次回作「天気の子」では、雨を晴れに

新作映画の予告編は、映画の内容が天気なので、予告ではなく予報となっているあたりのこだわりが好きですが、雨を晴れにできる100%晴れ女の主人公が登場するようだ。







平成から令和になったときに感じたことではあるが、地震や津波だけではなく台風やゲリラ豪雨/集中豪雨などによる洪水災害が気になり始めてます。日本各地が地震による地盤のゆるみもさることながら、太陽光発電パネルの乱立などによる山林の伐採により山そのものの保水力が低下して地滑りや山崩れ、土砂災害などが起きやすくなっていたりします。また地球温暖化による海水温度の上昇などによる熱帯低気圧や台風の巨大化など、心配事のタネは尽きません。

ファンタジーなアニメ作品から、リアルな防災映画へ

テレビ放送された「君の名は。」は彗星の落下でしたが、「天気の子」は積乱雲/入道雲による雨に対するなんからのファンタジー的防災映画になる可能性を感じています。100%晴れ女という…気象改変/環境改変の超能力を持っている少女が登場させるのかな?という印象はありますが、まだ公開前なので期待大です。

新海誠監督は、令和の時代、今後起こりうる大雨災害に対する何らかなのファンタジー的防災の解決方法を提案するのではないかと期待している。リアルな世界においても「異常気象やその影響に対する緊急の取り組み」が、国連による2030年目標であるSDGs(エスディージーズ)にも盛り込まれているのだ。

SDGsにある13番目の目標を再確認せよ。

持続可能な開発目標(SDGs: エスディージーズ)という、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標。そこには17の目標と各目標ごとにターゲットが設定され合計すると169個のターゲットが設定されている世界中の国々が取り組みを始める内容である。17の目標の中にある13番目が自然災害に対して取り組みだ。

目標13: 気候変動に具体的な対策を
Goal 13: CLIMATE ACTION

略文ではこのように書かれているが、略す前の文はこのように書かれている。

目標 13: 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
Goal 13: Take urgent action to combat climate change and its impacts

action to combat をそのまま日本語に訳せば「戦闘行動」になる。気候変動(異常気象)とその影響(インパクト)に対する戦闘行動を取れ!

これがSDGsのGoal13(SDG13)の本当の意味だと思っている。

映画『君の名は。』も映画『天気の子』も、美しい映像の向こう側には、新海誠監督なりの自然災害に立ち向かう人々の姿を描いた作品である…と見ると、ひと味もふた味も違う作品に見えるかもしれない。


【リンク】




コメント

タイトルとURLをコピーしました